EROS
GUIDO ARGENTINI
Selected Works from 1996
2022年1月21日(金)– 2月26日(土)
12:00 - 18:00
日・月・祝 休廊
Sho+1では、2022年1月21日より2月26日までロサンゼルスを拠点に活動するイタリア人写真家、グィド・アルジェンティーニの個展「エロス」を開催いたします。
日本での個展開催はほぼ12年ぶりとなり、アーティストはこの10年のあいだ様々な技法にチャレンジしてきました。近年は、作品の中に独自の物語性を漂わせ鑑賞者の想像力をあらゆる方向から刺激することに関心をもち、風景や物体と女性を一つの空間に並列に収めるシリーズなどに取り組みました。
本展は初期の白黒作品をユニークな手法で焼き直した作品と近年の多様なアプローチを試みた実験的な作品とで構成いたします。
アルジェンティーニの写真はヘルムート・ニュートンのスタイルに大なり小なり影響を受けていますが、ニュートンが被写体に即興的な形でアグレッシブに対峙していくのとは対照的に、アルジェンティーニは緻密な下準備のもと、女性の美を最大限に引き出し様式化することに長けています。
アルジェンティーニは自らのステイトメントの中で、エロスについて次のように述べています。
エロス、エロティック、エロティシズム、これらの言葉は氾濫しすぎており、本来の意味を忘れがちですが、一般的な意味合いでは性的な欲望を誘発するものとして捉えられています。
同時に、大方の集合的想像においてエロティックなイメージとは、背後に隠されている概念的側面が優雅なタッチで表現されているもので、いわゆる表層的なポルノグラフィックなものとは区別されます。
実際に、エロスの概念は全く異なった次元に複数存在し、それぞれが深い趣きを有しています。
エロスはプラトンの『饗宴』の中で悪魔、または人間と神の中間、さらには物質界と霊界の間に介在する生命力として描かれています。
エロス本来の意味は愛であり、美しさの探究なのです。
グィド・アルジェンティーニ
プロフィール イタリア、フィレンツェ生まれ 大学では薬学を専攻していたが、23歳で写真家としての本格的なキャリアをスタートさせる 2003年 初めての作品集 ”Silvereye” 刊行 ダンサー、体操選手、空中曲芸師といったモデルの全身を銀色に塗り、スタジオの中で彼女たちが繰り出す動きを捉え、彫刻のように見せることに挑戦 2005年 ”PRIVATE ROOMS” 密室をテーマに女性のついてエロティシズムと美の両面から考察 2007年 “REFRECTIONS” 反射をテーマに女性の姿をすべて反射する物体を通し表現 2010年 “SHADES OF WOMAN” この作品集から被写体の表情や肉体に、よりストーリー性を持たせることをコンセプトにした新たな表現を目指す 2013年 ”ARGENTUM” 2003年にスタートしたシルバーシリーズの最終版 2018年 ”EROS” 風景と女性が一つの空間に並列する作品で、原点となるテーマ「EROS」に取り組む 展覧会歴 1996年 ロサンゼルス、Todd Kaplan Gallery 1998年 ロサンゼルス、Todd Kaplan Gallery 2006年 ベルリン、Camera Work 2006年 モスクワ、James Gallery 2006年 ミュンヘン、Galerie Reygers 2007年 東京、Galerie Sho Contemporary Art 2009年 フィレンツェ、Photo Art Research 2009年 ウクライナ、Brucie Collections, Kiev 2010年 東京、Galerie Sho Contemporary Art 2010年 ブリュッセル、Young Gallery 2011年 ウィーン、Photographers Limited Editions 2012年 マイアミ、Unix Fine Art 2013年 東京、Galerie Sho Contemporary Art