空即是色 Illusion of Reality

会期 2022年8月20日(土) - 9月11日(日) 
時間 11:00 - 19:00
定休日 月曜日
*初日(20日)の一般公開は15:00〜になります。 	

会場 銀座 蔦屋書店「FOAM CONTEMPORARY」
東京都中央区銀座6-10-1 GINZA SIX6階

主催 銀座 蔦屋書店
入場 無料

Sho+1は、銀座蔦屋書店 FOAM CONTEMPORARY で開催される「空即是色 Illusion of Reality」展にて、8名のアーティストの作品を展示いたします。

1950年代中頃に視覚芸術の文脈でポップという言葉が登場して以降、ポップアートは人々の生活や大衆の商業文化を反映させてきました。

本展参加アーティストたちの「ポップ」についての定義や解釈は各々が身を置いている環境や社会情勢によって異なっており、その表現方法も様々です。

2017年にロンドンで、ファイン・アーティストとして本格的に頭角を現したフィリップ・コルバートは、サルバドール・ダリを筆頭とするシュールレアリストらがアイコンとして用いたロブスターを自らの分身としています。過去の名画と現代のソーシャルメディアの中にうごめく記号とを結びつけ、時空を超えた作品を発表しています。韓国で第一世代のポップ・アーティストとして評価されているイ・ドンギは、1990年代に『アトム』と『ミッキーマウス』という共にシンボリックなキャラクターを融合させた『アトマウス』を発表しました。当時は美術作品ではなく、マンガと論評された『アトマウス』は30年近くの歳月を経た今でも、ソウル発のポップアートとして世界中で親しまれています。ニューヨーク、ブルックリン在住のジョナサン・セリガーは、ショッピング・バッグ、電球、ミルク・カートンといった日々消費される日用品をキャンバスや薄く伸ばしたブロンズを折り曲げ、モチーフを高い再現性で再構築するコンセプチュアル・アーティストです。同じくニューヨークを拠点に活動しているロドニー・アラン・グリーンブラットは「パラッパラッパー」「サンダー・バニー」と名付けられたオリジナル・キャラクターを誕生させて世界トップ・クラスのキャラクター・デザイナーの一人として知られています。架空のキャラクターを現実世界に解き放ち、立体作品として発表し続けています。フランス西海岸の漁港、ラ・ロッシェルに生まれたクララ・デジレは、抽象ストリート・アートの先駆者、フューチュラ2000(アメリカ)に多大な影響を受け、彼女が愛してやまないコミック・キャラクターを描きます。同時にシュールレアリストのアンドレ・ブルトンが提唱した「オートマティスム的手法」を試みるかのごとく思いつく言葉をランダムに配置し、独特の世界観を創出しています。フィレンツェを拠点とするグィド・アルジェンティーニは、独特の物語性を見るものに想起させる手法でエロスをテーマにした写真表現を続けています。女性の美を最大限に引き出し様式化することに長けたアーティストといえるでしょう。櫻井充は「鉄」をテーマに制作を続けている稀有なフォトグラファーです。2004年から制作を始めた鉄塔シリーズは、ひとつひとつの鉄塔がまるで生きているかのように感じる、櫻井の特異的な視点を視覚化した作品群です。来月9日よりSho+1で開催する櫻井の個展では、灯台をBP (Base Point) と捉えた新作を発表いたします。付箋girl™は、アンディ・ウォーホルが現実に存在する人々の肖像画を描くのとは対照的に、架空の人物を2020年1月1日から一日一枚付箋紙に描き、SNS投稿を続けています。付箋紙という小さな空間に描かれた人物達が「その日、そこには、その人が存在した」証しのごとく、作品にはすべてサインと制作年月日が記されています。

本展にて、現代を生きるポップ・アーティスト達が発信する多様性溢れる作品をぜひご高覧ください。

参加作家:
フィリップ・コルバート、イ・ドンギ、ジョナサン・セリガー、ロドニー・アラン・グリーンブラット、クララ・デジレ、グィド・アルジェンティーニ、櫻井充、付箋girl

銀座 蔦屋書店

※会期や営業時間などが変更になる場合がございます。